TOP
季節の姫沙羅(ヒメシャラ) 春の新緑から秋の紅葉まで葉の色彩変化と赤い樹皮の生まれ変わり
季節の姫沙羅(ヒメシャラ) 春の新緑から秋の紅葉まで葉の色彩変化と赤い樹皮の生まれ変わり
姫沙羅 春の新緑から秋の紅葉まで葉の色彩変化と赤い樹皮の生まれ変わり
ヒメシャラの若葉から紅葉へと葉色の変化と赤い幹
狭い場所でもまっすぐ育ち易く、せん定もあまり必要のない自然樹形で人気のヒメシャラを時間の経過とともに見ていきます。
雑木でもシンボルツリーとして人気の樹種です。
3つの大きな魅力があります。
一つ目は秋の黄緑の葉がオレンジ色に紅葉する程よい色彩の美しい紅葉です。
二つ目は赤褐色でツルっとした肌触りの樹皮が特徴的です。
3つ目はまっすぐ伸びコンパクトにまとまる樹形です。
早速、ヒメシャラの若葉の頃から見て行きましょう!
5月のゴールデンウィークの頃に若葉の新緑の薄い黄緑から色目が落ち着いてきます。
葉の外縁部や葉の葉柄(ようへい:茎の付け根のこと)にまだ幼い赤い色が残っています。
5月のヒメシャラ
6月のヒメシャラの花
牡丹(ボタン)のような花の形で、頭をもたげたように下を向いています。白い5枚の花弁です。
葉に隠れるように咲いています。
虫媒花ですが、あまり甘い香りはしないので虫も寄ってこないことが多いです。
3〜4mの成木になると花は100花位とたくさん付きます。
梅雨時にしめやかにひっそり咲いている花もこの木の魅力のひとつに加わっています。
9月になり、まだまだ暑い日が続きますが、真夏の日差しから少し和らいできました。
ヒメシャラの根株付近は夏の西日には弱いですが、秋も光合成をしてエネルギーを貯め込んでいます。
花の後、果実にはなりませんが種になろうとしています。
葉の影に隠れて見えないので秋になると尖がった種の殻が顔を出します。
幹も夏の方が赤味が立ちません。
皮が捲れて時間が経つのか夏の葉に隠れて視界に入りにくいのでしょうか。
ヒメシャラの幹の皮めくれ
ひと夏超えて姫沙羅の幹もひと回り大きくなりましたので、前の皮が捲れてきました!11月に入りました。周りの葉も色付いてきています。
赤褐色の幹も肌触りが滑らかだった去年の皮も少しザラザラしています。
新しく表面に出てきた木肌はやはりサルスベリにようにさわってみると、今度はサラサラとした触感です。
去年の木肌はパラパラと割れてしまします。
風や染み入った雨の水の膨張や成長によって剥がれていきます。
キレイに一枚で皮を剥いでしまいたくなりますね。
そうするとツルツルの樹皮が出てきます。
秋の幹はまた、生まれ変わるようで味わいがあります。
落ち葉とともに地面に落ちて行きます。
11月 秋のオレンジ色の紅葉
今度は木姿を見てみます。紅葉にも葉ごとに色づきの速さが違い全体としては薄い発色の美しい姿となります。
葉によって黄緑色を残しているもの、オレンジに紅葉するものが散在しています。
そうするとヒメシャラらしい樹形が見えますので、少し枝を取ったりしています。
育てる人の好みに合わせて樹形を整えたりすることもできます。
種の殻もちょこっと顔を出しています。。
若干はなれて見ると葉数も少なくなり、赤い幹が目立ちます。
ヒメシャラを間近に見るのも季節感を感じます。
赤い幹の樹皮アップと尖った殻の種子
幹のアップ写真です。幹の周りの皮が裂けています。
中の幹は白木のような色ですので、だんだんと露出部分と時間の経過とともに赤くなって行きます。
手でめくるとパリパリっと皮がめくれます。
一枚で綺麗にはがすのは難しいですね。この一年間の成長の証です。
11月の同時期の葉です。オレンジ色で周りの木々がまだ緑で紅葉する前にひと足先に紅葉しています。
他の雑木では同時期ではアオダモなどは黄色い時間があまりなく茶色になってしまします。
エゴノキは緑から黄色に紅葉なりしばらくし落葉します。
幾つか姫沙羅の幹を見てみましょう。
幹の下部に行くと太さがあるので、パキパキと割れていますね。
幹色が美しく皮が捲れる雑木は一年でこういったタイミングで観賞できるのも魅力のひとつです。
樹皮が美しく皮が捲れるものが見どころな木は少ないと思いますよ。
1〜2週間くらいのことなので桜の開花の時期くらいですね。
オレンジの紅葉です。
なんか寂しげで「わびさび」を感じますね。
ヒメシャラは街ではそうそう見かけることはないでしょうが、庭木として植えられているお家はあります。
少し別の部分です。真ん中に種子が付いています。
紅葉も11月の短い時間ですが、とてもいい感じです。
夏の明るい緑葉から秋の薄目オレンジ色へと美しく色が変わるところも見どころですね。
秋の姫沙羅を見上げてみました。まっすぐ伸びるタイプの雑木なので、てっぺんくらいの葉の陰に隠れていた種子が葉が落ちて目立ってきました。
秋らしい光景です。時間が経つと葉も茶色の部分が増えてきます。
秋の実の殻アップです。殻の先が尖がっていますね。ヒメシャラ種子の特徴でもあり、この殻が割ろうとするととても堅いです。
隣に来春の新芽の葉芽が出て来ています。
木の樹皮です。表面な滑らかなので成長により年々ひと回り幹が大きくなり今年の種皮がさけて剥がれ捲れてきます。
中からは新しいまだ赤褐色になっていない白木っぽい若い木肌が出てきます。
前の樹皮よりサラサラした肌触りで赤ちゃん樹皮といった感じです。
捲れた樹皮を出来るだけ一枚になるように割れないように剥がしてみました。
かっちりした樹皮でポテトチップスより硬いです。
ヒメシャラはいろんな面で楽しめる雑木ですね。
春先の若葉の黄緑色や秋の朱色の葉、まっすぐ立った樹形に赤い樹皮の目立ち具合など年中季節のポイント、ポイントで見せる表情が変わりますね。
あなたのそばに置いて楽しんでみては如何でしょう?
【姫沙羅(ヒメシャラ)の別の紹介ページです】
★秋のヒメシャラ オレンジ色の紅葉
★ヒメシャラ(姫沙羅)の特徴(葉、枝、幹、花、育て方、季節のヒメシャラ)
★ヒメシャラのあるウッドデッキテラスガーデン
★雑木の庭の下草の寄植えの組み合わせ例2(高木はヒメシャラ、ラベンダー)
★狭い庭でも広く見えるようなウッドデッキ庭デザイン(高木ヒメシャラに宿根草)
【姫沙羅(ヒメシャラ)の商品ページです↓】↓
ヒメシャラ(苗木)はこちらから!
■ヒメシャラの育て方
・落葉高木 ・高さ:約10〜15m(成長が遅く家庭ではあまり大きくならないことが多いです)
・植付け場所:半日陰で育てます。西日を受けると、株元が乾きやすくなるので、マルチングをすると乾燥を防げます。
・水が行き渡らない枝は枯れやすくなるので水はたっぷりと与えてください。水はけの良い場所を好みます。
・粘土質等の用土の場合は、根株のひと回り大きい穴を掘り、水はけの良い用土に入れ替えて植え付けます。
・腐葉土等を一緒にすき込みます。
・地面は水はけが良い土壌を好み、水分を含んだ湿った状態を好みます。
・雨水だけではなく、特に夏場には水はたっぷり与えて育てます。(特に暑くなる5月〜秋口)
水分が少ない状況などにより、枝枯れしますので、枯れた枝は折り取っていきましょう。
・肥料:冬場の2月頃に寒肥や腐葉土を与えると良いでしょう。
・木の枝先の半径あたりの直下に、土に掘って寒肥や腐葉土を埋め込みましょう。
円形に埋め込む、いくつかのポイントで埋め込むなどの方法があります。
・剪定:自然樹形で美しくまっすぐ伸び赤褐色の木肌が美しい樹種なので、あまり剪定せずに自然樹形を楽しみます。
・特徴:木肌の赤褐色が美しく、成長すると木肌は薄く剥がれていきますが、表面はつるっとした肌触りです。
・基本的には、まっすぐ空に向かっていく樹形ですので、シンボルツリーなどに向いています。
・梅雨ごろに下を向いた小さな白い花を付けます。
・秋にはオレンジ色に美しく紅葉しますが、葉ごとにまばらに紅葉し、落葉していくような感じです。
・病気・害虫:まれにカミキリムシの幼虫による幹の食害があります。