このガーデンブログの記事では雑木の庭の植物の選び方、樹種や配置について書いていきます。
雑木の庭では日本の里山にある木々や下草などを基本とし配植します。
自然風なので、園芸種や山野草を取り入れたり、海外の品種を入れても庭や周りの植物と馴染むモノでも問題ありません。
ここでは、植物の高さ(樹高や草丈)に焦点を当てて、雑木の庭の雰囲気をかたち付ける要素である植物を高木、中低木などに分けて見て行きます。
●雑木ガーデンでの植物の高さごとに樹種の選び方や配置について記していきます。
里山風を基本にしつつ、庭に植える樹種によって庭のテイストでいうと、例えばイングリッシュになったり和風になったりしますが、少しテイストも織り交ぜて見て行きます。
雑木の庭づくりでは最初に高木選びから始めることが多いですね。後から他の樹種でテイストを変えたりできます。
高木の植える樹種や樹形によりガーデンの雰囲気が変わってきます。
ここでは植物の高さに焦点を当つつ、その活かし方や効用なども合わせて見て行きます。
雑木の庭の高木
雑木の庭を構成するのに大きな役割を担うのは、やはり落葉樹などの高木です。
最初にモミジ、アオダモ、エゴノキ、コナラなど好みの植えたい木を選んでみましょう。
そのあとで、どの木をどの場所に植えるかを考えて行きます。
雑木の庭の高木の役割
落葉樹の日差しの調節
例えば、最近は人が過ごす空間は見通しを良くし庭を広く見せる効果を高めるために、高木は人の頭上で3m以上のところに葉がパラパラと少な目に集まっているような樹形も人気です。
このような樹形では、人が過ごす高さ2mくらいまでの空間には葉がこんもりと茂っていないので、庭が広く使えて見通しが良いのです。
そして頭上で雑木の葉により日差しをさえぎってくれるので、人のいる場所では緑陰ができて日陰で涼やかです。
冬は落葉樹であれば、葉が落ちているのでやわらかな日差しが室内に届きます。
春、秋も同じでちょうど良い日差しを届けてくれます。
樹形による空間の広さの演出
前の段落にもつながるのですが、人の過ごす空間で幹だけあるような状況では、見通しが抜けているので
明るく広がりを感じやすくなります。
そのせいもあって、樹木の幹が主張する庭となるので幹の樹形や樹皮の美しい樹種を植えると自然さと風流さを感じることもあります。
高木の幹の個性
雑木の庭では幹は細めでしなやかな軽い雰囲気のものを選ぶことが多いですね。
同じ樹種の木でもそれぞれに少しづつ幹の形や色の個性が違います。そういった自分好みの木を選ぶのも面白いです。
少し自然な曲がりや木の模様や枝の後の節や木肌の色目などを見て好みで選んでみましょう。
植え付けた後に木が育っていく過程で光の当たり方や植えた場所で、木姿や色目もだんだんと変わっていくのそれも楽しみのひとつです。
高木の株立ち
1か所から数本の幹が出ている株立ち樹形も人気です。雑木は幹は細いですが集まることで、幹や枝葉が複雑な模様のような形状になります。
株立ちをひと株ふた株、お庭に配置するのもおススメです。ボリューム感があり日陰をつくりやすいのも利点です。
そして、幹や枝がいろんな方向に出て枝ぶりや葉の付き方が美しく変化を楽しめます。
当ショップの樹種のおすすめはアオダモなど最近人気の高い自然樹形の落葉樹です。
雑木の庭では里山のような自然さを表現するなかで、樹形の美しいものや曲がった幹などその木の個性を自分好みのものを選ぶといいでしょう。
雑木の庭の中低木
高木を選んだら、雑木の庭の中低木も選びましょう!
中低木では、花や実を楽しむものや常緑樹など華やかさや冬の木々の寂しさに緑を与えるのも良いでしょう!
中低木では樹形の良さもありますが、葉色で選んだり、手の届く範囲では実のなる木も雑木の庭での楽しみを分け与えてくれます。
2~3mの中木でいうと紫陽花なども成長するとその程度まで成長します。葉が大きく庭の中で存在感が増します。
日本固有の山あじさいなどは草丈は控え目ですね。お好みでお好きな中低木を選んでみましょう。
また、縁起担ぎで植える植物もありますね。
お多福南天(オタフクナンテン)や柊南天(ヒイラギナンテン)などです。お多福南天を福よ呼び、難を転じてくれるように願ったものです。
柊は節分でも利用しますが、トゲで邪を撃退してくれるように願ったものですね。
ゲン担ぎや縁起を担いで庭にとして植え付けるのも人気です。
お多福南天などが、葉色も若葉色から緑色そして赤の混じった紅葉など魅力に満ちた常緑低木で、気候の変化にも強く日陰でも育ちます。
高木を選んだり、既に高木が植わっている場合は、手軽な中低木を選んでみましょう!
雑木の庭の下草(下草のレイアウト)
下草、宿根草などの草花は後から色いろと毎年植え替えたり、狭い庭や日陰の庭などお困りのある庭でも手軽に楽しめる植物ですね。
葉の形や色、花の咲く時期や色・形など選んだりできます。
環境に合った植物が長く居座り広がっていきます。
宿根草などは日当たり、土壌や水の湿り気など、環境に適応すれば何年も長く一緒に庭での生活の中に入っていきます。
下草も葉の形状や育ち方や増え方がさまざまです。
試してみて好みのものをお庭に定着させていってもいいでしょう。
雑木の庭の地被類
地被類ではやはり苔などが代表的です。
地面が緑色に見えて一気に雑木の庭の雰囲気が高まります!
面として美しくなるので他の地被類とは見栄えが違います。
場所場所に下草を植え付けたり、鹿沼土をスポット的に入れて山野草を植え付けて見てもナチュラル感満載です。
地被類でまたガラッと雰囲気が変わりますね。
ー------------------------------------
高木から地被類まで高さに合わせて雑木の庭をかたち作る植物を見てきました。
高木は一度植えるとそうそうには代えられないので、まずは高木を好みの雑木にしてみましょう。
小さめの植物はいろいろと変化を楽しみます。
まずは、大まかな雑木の庭での暮らし方をイメージして高木を選んでいきましょう!
最近は温熱環境などのエコな視点での樹木の選び方もあります。
ただ、やはり自分の好みで長年楽しめて飽きの来ない庭づくりが一番ですね。
長く愛せるお庭を目指して、樹種や配置を選んでいきましょう!