今回は、種が発芽して双葉から本葉が出て来てところから成木に育っていく様子を見て行きます。
アオダモの苗木が大き育つ過程をイラストと写真で見て行きます!
双葉から本葉が出てくるといよいよ苗木として育っていきます。
まず、春と秋では少し違いがあります。
春に発芽すると苗木の葉が2、3節は出てきます。
一方、秋蒔きからの発芽では本葉が出てきたくらいで冬が到来し、そこで葉が落ちることが多いです。
冬を越えた翌年は、本葉が出て来ていた5,6センチメートルの小さい苗から育ち始めます。
春の本葉からの成長!
春の発芽では、そのまま秋までに10センチメートルくらい育ちます。
双葉のあとは写真のような2等辺三角形のような一節目の本葉が出てきます。
葉の大きさは双葉から少し大きいくらいの2~3センチくらいです。
成木の葉の形に似ています。
色目も少し黄緑色で若葉っぽいですが、成木の色にほぼ近いです。
発芽率は30%くらいですが、種蒔きの時期は春蒔き、秋蒔きでも変わらないですね。
気温が摂氏15~20度くらいになると、発芽に勢いが出てくる印象でたくさん出てきます。
水分は保った状態が発芽に好ましいです。
土の種類はあまり気を使う必要はないと思いますが、種蒔き土や腐葉土や赤玉土と腐葉土を混ぜ込んだものが発芽に好ましいと思います。
1年目のアオダモ苗木の成長
春の1年目苗
本葉が出てきたら、欠かさずに水分を与えます。
春が成長時なので、追肥として液肥や化成肥料を与えると幹が伸びやすくなります。
半日陰(午前中だけ日当たりが良い場所)から日向において育てましょう。
西日が強いとポットの根まで暑さが届きますので、真夏は水分や根の温度に気を付けます。
ポットの側面に日が直接あたらないように間に何かをおいたり、表面にはマルチを敷いてもいいでしょう。
1年目苗の夏
小さい苗の間は朝と夕方の2回の水やりが好ましいですが、意外と生命力豊かで強いのであまり気を使いすぎることはありません。
本葉の2節目
幼木の間は苗によって葉のかたちが違います。
概ね、成木っぽいかたちと楕円形の丸いかたちの2つに分かれます。
成木の木のようなよくある二等辺三角形の長細い葉が基本ですが、丸い葉を苗の2,3節目で
もつ苗もあります。
だんだんと成長するにしたがって丸い葉はなくなっていきます。
この時点ではプラグプレートなどで育てている場合はポリポットや地植えに移植しましょう。
プラグプレートでは土の量が少ないので育ち辛くなりますので。
また、葉の付き方は小さな苗の間は茎のような細い幹から直接に90度交互にでていきます。
葉脈も見えてきます。
本葉が出てきた後に
本葉が出てきた次の本葉は十字のように90度交差した位置に出てきます。
中央の苗は小さな2段目の本葉が出て来ています。
上の写真ではたくさん苗が発芽してきていますが、まだあまり個体差はありません。
数節まではこのように交互に葉がでて、しばらくして2年目こらいからそれぞれの苗に個性が出てきます。
・まっすぐと伸びるもの
・根元近くで枝分かれするもの
・曲がって育つもの
日当たり、最初の芽出した際の苗の角度など少しの環境や芽出しの方向により樹形が形成されていきます。
ポット苗では、場所を変えて日当たりに出し入れしたり、ポットを回したりして育てます。
1年目の苗では3節目くらいまで育ちます。(春の種蒔きの場合。苗によって成長度は異なります)
1度冬越えした2年目苗くらいから冬芽ができ、春になると成木のように葉芽から、幾つかの葉がまとまってブワッと出てきます。
秋の1年目苗
秋になると、緑の葉が紅葉せずに枯れたようになり葉が落ちます。
葉が落ち枯れたようになりますが、来春また新しい芽がちゃんと出てきますのでご安心ください。
冬枯れする苗もありますが、まれです。
幹はまだまだ頼りないですが、秋には茎というよりは木っぽくなってきます。
1年目苗の間はまだ、冬芽はまだ出てきません。
2年目の苗
2年目からアオダモの苗木となりしっかり幼木として育ちます。
幹から直接に葉が出ていましたが、冬芽からでた枝から3枚の葉が出ています。
苗木になってきました。
まだ幹が細いですが、春から夏の光合成により太くなっていきます。
葉は丸いかたちで2年目苗木くらいまで出てきます。
この頃から主幹の他に枝が出たり、枝が曲がったりと個性が発揮されていきます。
サイズ感はこちらの写真ではポットは9センチポットです。来年は植替えで土量を多くして別のポットに植え替えるか、地植えします。
肥料も冬の間に寒肥として油粕や腐葉土を与えておき、春に化成肥料や液肥を与えると少しは成長速度は早まります。
葉も薄く若葉の色が真緑といった色彩でとても自然にあるような緑できれいです。
小さな2年目苗木
この写真も2年目の春の早い時期の苗木です。
葉が小さくてかわいいです。
これから葉が大きくなりますが、上の方に葉が付いています。
幹の中間より下部では葉が付かず、このまま大きくなると頭上の空間は日陰をつくるように茂り、人の立ち位置くらいの空間には葉が出ず、見通しが良く幹を楽しむような、雑木の庭では流行りの樹形になっていくかもしれませんね。
小さな赤ちゃん苗木から、小さく育てたい方にはいかがですか?。
近くに2株以上の株で幹がたくさんある株立ち風もオシャレで人気の樹形になります。
3年目苗木
3年目の苗木です。
アオダモのナチュラル樹形の苗木
『ザ・アオダモ苗木』に成長しました。
幹がしっかりして来ています。春に葉が芽吹く葉芽から出たところはまだ若さが残りますが、木の幹となっています。
アオダモは細くてきれいな樹皮をしていて、その幹の枝ぶりなどの美しさで人気です。
幹がアオダモの大きな魅力ですが、3年目くらいから幹らしくなっていきます。
上の写真の苗木の葉も、サイド側が波打って大人の葉ですね。
他の苗木も見て樹形の違いを見ていきましょう!!
3本の成長速度がいろいろな苗木
下の苗木は、成長速度の違う3本が入ったポット苗です。
幹の綺麗さが出て来ていますね。
株立ち風の枝分かれした苗木
こちらの苗木は左側の苗木が根元で主幹が2本に分かれて出て来ていて株立ち風になっています。
双子のように同じような高さの苗になっています。将来楽しみな苗木です。
右側にも別の苗が出て来ています。ボリューム感があるポット苗です。
まっすぐ系の葉数の控えめな苗木
次の苗木はまっすぐ系で少し傾いた樹形です。
植え付け時にまっすぐに仕立てることもできます。
葉の出所が間隔が空いていてスッキリとした単幹ですね。
こちらも人気の樹形のひとつです。
野外のポット苗アオダモ
屋外の3年目のアオダモ苗木です。
枝が多方面に出ていてごく普通の樹形に見えますが、意外と普通っぽいの木姿の苗木は珍しいくらいです。
春の写真でまだ葉が柔らかそうです。
アオダモは葉色がとてもきれいで、若い緑色が映えます。
葉色も綺麗なおススメの雑木です。
縁側のアオダモ苗木
下の写真ではまっすぐ系のアオダモを集めてみました!
たくさんあると自然の魅力も増すいい感じです!
苗木の背景が自然なお庭だったり、石などの自然素材を利用していると雰囲気もアップ↑です!
鉢植えでは縁側においてみたりして、古民家カフェや緑のお庭のあるカフェでも映えますね!
面白い樹形の苗木
次は、少し曲がった個性のある樹形です。
こんな面白い樹形も人気があります。オリジナリティ豊かな木姿が楽しめます。
光の当たり方などで根元や幹の途中からおもしろ樹形になっていきます。
2本目、3本目のアオダモとして趣向を凝らして育ててこれからの樹形を楽しんでみては如何でしょう?
稀にしか出てこない樹形ですので、好みがあれば手に入れてみましょう。
アオダモが気になったあなたは、いろんなアオダモを見てさがしてみましょう!
他にもアオダモの成長記録の↓コラムのリンクを貼り付けておきますね。
アオダモの成木の姿
アオダモのひと株。
株立ちではないのですが、根元で幹が分かれているので幹が複数あって株立ち風に葉に華やかさがありますね。
幹のちょっとした曲がりが魅力です。
大人のアオダモはお庭のセンターにも雑木の庭のアイキャッチにも、玄関前のシンボルツリーにも、もってこいです!
細かな葉が背景が見通せるような透いた感じで、涼しげな様子が魅力で高原のペンションのような雰囲気づくりに欠かせないですね。