アオダモは、春に花が咲き新芽が出て、種が育ち、秋になり種子となります。
この記事ではアオダモ種子を種蒔きし、発芽から苗木になる育てる過程をイラストと写真で紹介して行きます!
種から育てるポイントも解説していきます!
まずは春先にアオダモに花が咲くところから見て行きます!
アオダモは都会ではなかなか種子を見ることも少ないですが、自然樹形の見事なアオダモの木に花が付くところからスタ―トです。
アオダモの白いふわふわの花!
アオダモの花は白い糸状のたんぽぽの毛のようなふわふわした綿毛のような花が咲きます。
春先に、花と若葉がいっせいに同時に芽出し、新緑の赤ちゃ葉っぱと、ほんわかした綿毛のような花がふわっと出てきます。
美しい花びらが付いた花ではないですが、自然な樹木の特有さの木とマッチした清々しい美しさで、むしろかわいい感じです。
アオダモには雄木と雌木があります。
それぞれ一本づつがないと受粉しません。雄の木の花の先には当たり前ですが、雄しべがあります。雄しべは白い糸状の花の先に黄色~茶色の花粉がついています。咲きはじめは黄色ですが、時間が経つと茶色になっていきます。
雌木の花もパッと見た目は変わりません。ただよく見ると雌しべの先の柱頭が茶色く雄しべに比べ大きいです。
春の若葉の時期は葉っぱと相まってとてもアオダモが綺麗です。
ごく稀に葉が出る前に花だけが咲き誇り、木が真っ白に覆われることがあります。まず見かけませんが。。。
花はだいたい2週間くらい咲いています。
雨が降ると散ってしまうのは他の花と同じです。
冬季に寒肥や腐葉土を与えると春の花付きがよくなることが多いです。
アオダモの結実と青い実
4月頃中旬ころからに花が咲き、風により雄しべの花粉が飛んでいって、雌しべに受粉します。
タンポポのようなかたちでそれぞれの糸(花)の先がすべて雌しべで、すべてが受粉する雌しべの集合体になっています。
受粉した直後は柱頭の茶色部分がだんだんと膨らんでいきます。雄しべは開花後2週間くらいで、特に雨後に糸のような花が散りますが、雌しべはそのまま残ります。
その後しばらく時間が経ち、5月中下旬になると受粉した雌しべが成長し、羽根をもった翼果をとしっかりわかるようになります。大きさ的にはかなり種子と同じくらいに近づいています。
アオダモの青い種!意外と見られない
結実して1か月くらいはまだ若さを表す赤い色が残ったような色目で、やがて薄い緑色の青い実に変化していきます。
その青い実になる過程で、種子の核の部分がだんだんと膨らんでいきます。
ただ、まだこの種では発芽はしません。雌しべの先に群れを成すようにたくさん付きます。
ちょっと小さな豆っぽい感じもあります。夏の暑い時期に葉の光合成による栄養を種子に貯めていきます。
御礼肥や冬場の油粕や堆肥や腐葉土などが花の数や夏場にも効いてきます。
特にたくさんの花や種を付けた翌年は雌木は体力やエネルギーをその年に使っているので、翌年は花や種子の数が減りがちです。
青い実になり、茶色になっていく頃には、害虫にも気を付けます。
ぞうむしなんかが卵を産み付けることもありますので、消毒をします。
この時期にしっかり育つと秋にしっかりとした実になります!
木に成った種子(わさわさしてます!)
木に成った種子の様子です。
わさわさと実が成っています。
ひと房に20粒くらい成って、枝先には数房で合計100粒くらいが翼果の羽根の部分を下にしてぶら下がっています!
秋には葉が枯れ始め、葉が茶色になり、落葉して種の方が存在感がありますね!
こちらを房ごと採取していきます。
種がふさふさ豊作の写真ですが、いつもいつもこのようにたくさん種が付くことはありません。
年によって豊作と不作の差が激しいです。
アオダモに限った話ではありませんが、雑木はたくさん花が付き、種が豊作となった翌年は概して不作になることが多いですね。
1年間充電し、またその次の年に花を咲かせるように休養しエネルギーを貯め込んでいるのです。
なので、出来た種子はとても大切にありがたく採取させていもらいます。
秋に採取した種子
アオダモの種蒔き
アオダモの種蒔く時期は、春蒔きと秋蒔きがあります。
春は暖かい九州などの地域では3月末から、本州の暖地では4月頃から発芽します。
秋は9月上旬くらいからのまだ暑さが残る時期からでも蒔いても大丈夫です。
種子に軽く土を被せるか、置いたような状態から発芽します。
種を蒔いたあとは、水を切らさないようにします。ジョウロでやさしく水を与えます。
水をかけないときも常に水分で湿潤した状態にしておくと休眠打破できます。
概ね1か月くらい経って(時期や環境にもよります)、忘れた頃に芽出しています。
なかなか出ないので、発芽をあきらめないでくださいね。
ホントにでないな~とあきらめかけた時に、ひょっこりと幾つかが出てています。
そして、これからは水をやるごとに双葉のアオダモがちょこちょこ増えて行きます。
さて、芽出し方ですが、
翼果の反対の種子の胚の部分から細い茎のような根が土に向かって出ていきます。
気温が20度を超えるような季節になると、たいていの種子は概ね発芽時期を迎えます。
種子の状態が良くなかったものは発芽はしないので、発芽率は約30%くらいです。
最初に細い双葉が出てきます。茎は少し赤茶色ですね。
同じタイミングで3つの種子から芽出しました。環境が同一の状況だったからでしょう。
この後、本葉が出てきます。
本葉から育っていくアオダモの苗木の育て方は次の別のページでコラムにしていきますね!
是非、こちらも見てアオダモの育て方をマスターしてください!
別のページでも育てる過程を紹介しています。
↓イラストを描いてくださった『ちかき』様のHPです!是非、ご覧になってください。